読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Λάδι Βιώσας

http://profile.hatena.ne.jp/kenkitii/

ゾーン ― 相場心理学入門

book

ゾーン ― 相場心理学入門
マーク・ダグラス Mark Douglas
パンローリング
売り上げランキング: 1617

株を始めてもうすぐ1年くらい経ちますが、常々思うのは、証券会社が出すアナリストレポートの適当さです。いや、決して適当ではないんでしょうが、予想を信じて当たったためしがない。で、株をはじめた当初は、色んな意見に振り回されて不安になり狼狽し、変なトレードをしてしまう、という事がしょっちゅうありました。そんななか、トレードする上での心理面や心構えを説いた「ゾーン」という本があると聞き、読んでみました。

以下に印象的だった話を抜粋してみます。

そのアナリストは「ポイントアンドライン」という、チャーリー・ドラモンドが開発した手法を用いていた。ある日、二人は大豆市場を一緒に見ていた。(中略)アナリストはほとんど間違いが無いといった調子で主張した。「マーケットが抵抗線に向かったら、そこで停止して反転します。(中略)マーケットが私の計算した支持値水準まで下落したら、そこがその日の底値になるでしょう」

すると大豆市場は徐々に下落トレンドを描き始め、そのアナリストが「そこが支持値で、その日の底値になるだろう」と主張した価格まで下げていった。そしてついにそこに達したとき、会長はアナリストの方を向いて尋ねた。「ここでマーケットは動きを止め、上昇するというんだね?」。アナリストは自信を持って答えた。「間違いありません!ここが今日の安値です」。

すると突然、会長は「そんなのでたらめだ!見ていろ」と言い放ち、受話器を取って大豆の立会場に注文を回送する従業員に電話をした。「成り行きで200万ブッシェル(400枚)の売りだ」。その注文から30秒後、大豆市場は10セント下落した。会長は青ざめた顔をしたアナリストの方を向いて、そして穏やかに尋ねた。「マーケットが動きを止めるだろうと君が言ったところはどこかね?私にできるなら、だれにだってできるさ」

本書の次の段落では、株式市場ではどんなことも起こりえて、それはたった一人のトレーダーの動向にかかっている、とまとめています。当たり前じゃん、と思うかもしれませんが、実際に売買を繰り返している時は忘れているんですよね。株価が下がっているときは「こんなに下がるのはおかしい、いつか絶対上がるはずだから損切りするのはやめよう」上がっているときは「まだまだ上がるはずだから、まだ利益確定するのはやめよう」などなど。。。

トレードの感情面でのリスクを排除するには、以下の事実をきっちり認識することが必要だと著者は説いています。

  1. 何事も起こりえる。
  2. 利益を出すためには次に何が起こるか知る必要はない。
  3. 優位性を明確にする一定の可変要素には、勝ち負けがランダムに分布する。
  4. 優位性があるとは、あることが起きる可能性がもう一つの可能性よりも比較的高いことを示しているにすぎない。
  5. マーケットのどの瞬間も唯一のものである。

本書は全編にわたって、トレードする上での心理面の解説に費やされているので冗長だと思える部分も多々ありましたが、自分にとっては為になる本でした。
もっともこの本を読んだからといって、株で勝てるようになるわけではないですが、、、。