国家の品格
- 作者: 藤原正彦
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2005/11
- メディア: 新書
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著者によると、合理性や論理より、情緒や武士道精神を取り戻す事が重要であるとのこと。
個人的に、論理を追求すると情緒や人情が無くなる、とは思っていないので、最初から最後までなんだかなあと思いながら読みました。自分の経験では、情緒や人情が無くなるのは、自由な時間がない(死ぬほど忙しいとか)ときかなぁ。少なくとも理屈で考えると人情がなくなるってことはないな、、、。
で、論理のダメさ加減の根拠として、ゲーテルの不完全性定理をあげていたけど、あれはちょっとつっこみたい。
ゲーテルは、『「論理を積み重ねていけば真理に達する」って論理は、正しくないですよ』、と言ったんであって、それをもって論理を積み重ねても意味がないっていうのは如何なもんか。てか著者は数学者なのに、、、情緒や人情は大切だけど、それと同じくらい、合理性を追求したり、正しい理屈を積み重ねるのも大切でしょ。
で、ざっくりまとめると、細木和子とか好きな人にはお勧めの本かも、、、とか思った。
あ、あと、本の内容とは関係ないですが、わたくし最近までラマヌジャンって人知らなかったんですが、ここ数ヶ月であちこちでこの人の話をみかける事があって、そんな有名な人だったのかな?と不思議に思っていたんですが、「国家の品格」にラマヌジャンの逸話が出てて、ネタ元はここだったのかしら?とか思った。