Λάδι Βιώσας

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入門 GNU Emacs 第3版

入門 GNU Emacs 第3版

入門 GNU Emacs 第3版

ようやく入門 GNU Emacs 第三版を読み終えた。3週間かかりました。。。今の世の中ネットでちょっと調べれば、何でもすぐに答えが判ってしまうので、知識が断片的になりがち。そういうわけで、本を通して読んで今更きっちり勉強しようとおもったわけですが、読みおえて思ったのは、やっぱり抜けてる知識が多かったです。

そこで、本書を読んで、「おおー!?これは!!」と思ったところをレビューがてら箇条書きに抜き出してみます。

Emacs は、"Editing Macros" の略だが、行きつけのアイスクリーム屋の名前のもじりという説もある。 (p.9)

ええええーー!?びっくり。ストールマンってアイスクリーム好きなのかな・・・

ブックマークの作成、移動 (p.100)

知ってたけど、改めて解説読んで、便利かもとおもった。

Dired (p.115)

g とか、D とか R とか。忘れてるのでちゃんと使おう。

マクロ (第6章)

マクロとか特にいらねーや・・・と思って使っていなかったけど、使ってみたら死ぬ程便利。まじで死ぬ。

M-x load-file で、.emacs 再読み込み (p.305)

コマンド忘れて、.emacs 書き直すたび再起動してた。ちょっと注意が必要なコマンドだけど便利。

VCコマンド (p.379)

C-x v d で、ディレクトリ内の登録済みのファイルをすべて表示する、が便利すぎる。こんなこと出来るとは知らなかった。

Ediff (p.390)

これも便利そう。あとで覚える。

個人的には、Emacs Lisp について章を割いてくれたところが気に入りました。そこで勉強がてらに、簡単な Emacs Lisp を書いてみた。

C-w で、カーソル位置の単語削除&範囲選択切取り

bashとかだと、C-w で、カーソル位置の単語削除ができますが、Emacs では、選択範囲切取りになります。emacs と シェル上を行ったり来たりすると、C-w のキーの動作が違うので大変イライラします。そこで、範囲選択してないときは、カーソル位置の単語削除、してるときは、範囲選択切取りな Emacs Lisp です。ちなみに内緒の話ですが、この6行書くのにたっぷり1時間かかりました。。。

(defun backward-kill-word-or-kill-region ()
  (interactive)
  (if mark-active
      (kill-region (region-beginning) (region-end))
    (backward-kill-word 1)))
(global-set-key "\C-w" 'backward-kill-word-or-kill-region)

わかさを保つ<からだ>のバイブル


若さを保つ〈からだ〉のバイブル

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読了&レビュー。あまり期待していなかった本だったんですが、とてもいい本でした。米国の医師が書いた本ということもあって、とてもわかり易く、網羅的にアンチエイジング生活習慣病予防のための方法が説明されています。基本的な体の知識として、心臓からはじまり、血液、脳、骨筋肉などから、免疫機能、最後にガン細胞までを取り上げています

かなりくだけた感じの文章で、途中にクイズや常識のウソホント、おまけに漫画まであります。気軽に読めるけど、人によってはたとえ話が多くて冗長に感じるかも。

で、読んでいて、ひとつ気になったことが。耳の常識のウソホントコラムに書いてあったんですが、綿棒などを使って耳かきをするのはよくないことなのだそうだ。ベストな方法は、耳にミネラルオイル(ベビーオイル)を垂らし、その耳を上向きにして寝て1時間ほどして、オイルを垂らした側の耳を下にして垂れてきたオイルをふき取るとのこと。

これはそうしたほうがいいとわかっていても出来ねーです。耳掻きに一時間かけるのは面倒ってのもあるけど、それ以上に、耳掻きは私の楽しみの一つなので。。。あ、あと禁煙もできそうにありません。(←ダメじゃん)

進化しすぎた脳


進化しすぎた脳

  • 著:池谷裕二
  • 出版社:講談社
  • 定価:1050円
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進化しすぎた脳読了&レビュー。

この本は、脳科学者の著者が、4回に渡って高校生に脳の講義をしたその記録です。一、二日目は、ねずみをラジコンにしてしまう話からはじまり、意識と言葉の関係などなど。三日目は、脳の細部の働きについて突っ込んだミクロで専門的な話。四日目、今までの話を踏まえて、アルツハイマーの話、薬がどのように脳の神経に作用するか解説しています。

判りやすくて興味を引く話から入って、無駄な話が一切なく、流れるように論が展開していき、読んでいて凄く引き込まれました。脳に関する話はもちろん興味深くておもしろかったけど、それ以上に、著者の話の誘導の仕方、専門的で難解な話を順を追って判り易く説明する能力の高さに、読んでいて心底びびりました。

読後、いったいこの人は何者なんだろう??と思ってググって見たところ、著者は、東大の教養学部首席、薬学部首席で卒業した東大の助手だそうな。。。眩暈がするほど賢い人でした・・・本書を読んでいてもひしひしとその能力の高さを感じられます。

学生時代、自分は暗記科目な化学は大嫌いだったんですが、高校生の頃に、この人の講義を聞いていたら人生変わったかもしれないなあ、と思った次第です。この本は、脳に関心のある人だけでなく、教員や、上手いプレゼンの仕方を模索するサラリーマンが読んでも為になると思います。もちろん進路に悩む理系高校生(または大学生)にもお勧めですね。

四日目の最後、著者は、講義を通して脳に対する印象がどのように変わったかを、高校生たちに問いかけています。自分が本書で一番印象に残った話は、人間の進化のプロセス(p311-315)が変わってきたという話ですね。脳に対する印象っていうのとはちと違うけど、、、。

長いので、とびとびにさわりだけ引用してみます。

過去の生物の進化の過程を眺めてみると、環境に適応できなければ子孫を残さない、というのが自然淘汰の原理として厳然として存在していた。でも、現代社会では、本来なら遺伝子を次世代にひきつぐ機会が与えられなかったような人でも子孫を残すことが出来る。
(・・・略・・・)
あ、僕はそういうのを批判しようとしているわけではないよ。カン違いしないでね。保護や介護は論理的な観点から真っ先に取り組むべき最重要課題だ。障害者たちの人権はいま以上にもっと保護されるべきだと僕は思うし。でもそれとは別に、われわれはきちんと自分たちのやっていることの意味を認識しておかなければならない。いま人間のしていることは自然淘汰の原理に反している。いわば<逆進化>だよ。現代の医療技術がなければ排除されてしまっていた遺伝子を人間は保存している。この意味で、人間はもはや進化を止めたと言っていい。
その代わりに人類は何をやっているかというと、自分自身の「体」ではなくて「環境」を進化させているんだ。
(・・・略・・・)
自然淘汰というのはいわばプロセスだよね。進化というプロセス。でも現代では、進化のプロセス自体が進化しはじめた。新しい進化法が生まれようとしている。
おそらくそういったものに実際に向き合って、どうやって人類という生物種をみつめていくのかというのは、きみらの世代がやることだと思う。そういう人類の将来のこともときどき考えてみて欲しい。

僕は高校生じゃないですが、ときどき考えて見るようにしますです、はい。

ITエンジニアが独立して成功する本

ITエンジニアが独立して成功する本~年収2000万円を稼ぐ!

ITエンジニアが独立して成功する本~年収2000万円を稼ぐ!

本書のサブタイトルは、年収2000万円稼ぐ、です。

この手の本を読んでいると人にいうと、「おーやる気満々じゃん」みたいに思われますが、実は違います。むしろ全く逆で、今現在、モチベーション急降下気味なわけで。私は、そういうときにこの手の本を読むと、「どっかの誰かは2000万も稼いでるのかチキショー」とやる気が出てきます、はい。

そんなわけで、レビュー。

読みやすい本なので、1,2時間で読めます。本書では、技術的な話は一切出てきません。JavaC#といった単語がちらっと出てくる程度です。独立する上での入門的な内容で、収入をあげる方法、営業の仕方、契約書の重要さ、自己管理の大切さ等を例をまじえて説いています。ざっくりまとめると、明るく適度にはったりがいえて仕事の管理、自己管理をきちんと出来る社交的な人になりましょう、という感じでしょうか。
こういった話は、おそらく大半の技術職な人にとって、できてねーやりたくねーやってねー的な耳の痛い話でしょうが、勤めかフリーかを問わず、重要な話であることは間違いありません。仕事をする上での心構えなど、当たり前のことばかりですけど、やる気が無いときには忘れてしまいになりがちです。

そんなわけで、私にとってモチベーションをあげるには充分な本でした。ちょっと高いけど。

マイノリティーの拳


  • 著:林 壮一
  • 出版社:新潮社
  • 定価:1470円(税込み)
マイノリティーの拳
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あしたのジョー」に登場する村上輝明という人物をご存知でしょうか。村上輝明は、元全日本ライト級チャンピオン、少年時代のホセ・メンドーサと賭けボクシング(闇試合)で闘い、1R持たずにKO負けし引退して10年後、焼き鳥屋の屋台をやっているが、ボクシングを忘れられず、という人物です。私の友人の間では大人気のキャラクターなわけです。

マイノリティーの拳は、そんな感じで、世界タイトルを取るまで上り詰めたにもかかわらずに失敗しスラム街(ゲットー)に舞い戻り、でもボクシングを諦めきれないといった、いまいちな、えーと、ぶっちゃけて言ってしまうと、ダメなチャンピオン達の話です。

第一章は、マイク・タイソンの話。
タイソンに関しては、ダメチャンピオンとかいって十把一絡げにするには偉大過ぎますね。本書を読むと、タイトルを取る直前に、トレーナーのカス・ダマトが亡くなった事がタイソンにとって一番の不幸だったんだな、と再認識します。もっとも、タイソン自身、躁鬱気質で忘れっぽく精神的に脆いところがあるという欠点を克服できていれば、全盛期がもっと長く続いたんでしょうけど。。。

ちなみにタイソンに関しては、本書にも登場するホセ・トーレスが書いた

ビッグファイト、ビッグマネー―マイク・タイソン「拳の告白」

ビッグファイト、ビッグマネー―マイク・タイソン「拳の告白」

が詳しいです。タイソン贔屓な内容なので、タイソン好きな人にお勧めです。古い本なので最近の事は書いてありませんが。

第二、三章も同様に、才能はあるもののちょっとした欠点や環境のせいでゲットーを抜け出せないボクサー達が続きます。レナード、ハーンズ、ハグラー、デュランの時代に三度タイトルを取ったにもかかわらずスラム街で暮らすアイラン・バークレー、「ロッキーなんて所詮作り話じゃん」と言い、4人の子どもを一人で育てながらリングに上がり続けるウィザスプーン。

ウィザスプーンは、なんというか、ダメ人間な雰囲気バリバリなんですが、子ども達がリングに上がるウィザスプーンを応援する描写には泣けました、いやほんとに。でもやっぱりダメな父ちゃんでしたけど。

最後の第4章は、ジョージ・フォアマン。フォアマンは全然ダメ人間じゃないです、本書には相応しくありません。なぜこの流れでフォアマンが登場するのかいまいち理解できません。とか書くと、あんたはダメ人間を見て喜ぶひでえ奴だ、とか言われそうなので自己フォローしますが、私は基本的に努力家の人が好きです。ほんとに。

そんなわけで、本書で一番印象に残った、エピローグにあるマービン・ハグラーの言葉を引用します。

諦めずに自らの目標に向かって努力していたら、いつか何かが起こるもんさ。昔、トレーナーに言われたよ。『お前がキューキュー軋む音を立てて車を走らせていたら、きっと誰かがオイルを入れに助けに来てくれる。人生とは、そういうもんだ』って。
本当にそうさ。でも良い事を待つだけで、何もしない者のところに幸せは来ない。ボクシングは私に人生を与えてくれた。ある意味で教師だな。人間はどうあるべきか、精神とは如何なるものか、全てを教わったね。

いい文章ですね。深く頷きました。

暮らしの中の面白科学


暮らしの中の面白科学
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昨日読んだサイエンスアイ新書シリーズの2冊目レビュー。

軽そうな本っぽかったので軽い気持ちで読み始めたけど、それほど軽くは読めませんでした。高校程度の物理、化学の知識必須な感じです。

第一部、第二部のテレビの解説あたりまでは楽しく読めたけど、その後のエアコン、電子レンジ、炊飯器、FAX、、、と続くのにはちょっと萎えた。プラズマテレビやETCの説明にもっとページを割くか、それ以外のもうちょっと旬なネタを集めて欲しかったなー。

で、対象とする読者ですが、中学生には難しいだろうし、高校生がブルーバックスの代わりに読むような感じかなあ、という印象です。でも教科書的なマジメな解説が多いのであまり息抜きにはならないだろうなぁ、、、このシリーズの「知ってトクする確率の知識」も読もうと思ってたけど、2冊続けて微妙なのでやめときます、いい意味で。

論理的に考える技術


論理的に考える技術 図形化すれば考えはこんなにまとまる
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書評データ

積読レビュー。第1,2章、第3章の一部は、文章の読み方書き方について。接続詞から文章を把握、構成する方法について解説してあり、正直小学生向けの内容。中学生以上は読み飛ばしてオーケーだと思います。

後半は、論理的にビジネスを考える、ということでマーケティング戦略やビジネスモデルに関する話。雑誌LEONやPSPが大ヒットした理由などなど。こういった話は新鮮でちょっと面白かったです。PSPがヒットしたのかどうかは微妙ですが。。。

全編通して、著者自身の書いた文章を例文として説明しているので、なんだかオナニーを見せられてる感じで微妙でした。著者のホームページで公開していたという小説、ショートショート、おまけに童話。童話に至ってはネタとしか思えんかった。

ちなみに、例文の「若者犯罪の急増について」(P108)では、「若者の能力は昔と比べて上がっているのに、何故優れている若者が犯罪に走るのだろうか。それはテレビ、マンガ、ゲームなどのせいで、リアルとバーチャルの区別がついていないからだろう」と述べてます。よく聞く意見ですね。例文に突っ込むのもナニですが、ゲーム好きとして私は声を第二指定遺体大にして言いたい。

screenshot
未成年の殺人犯検挙人数と少年人口10万人当りの比率
http://blog.ameba.jp/user_images/b3/31/10005795957_s.jpg
殺人認知件数の推移

上のグラフを見れば判るとおり、報道されて世間に認知される少年犯罪は増えているが、少年犯罪件数自体は減少しています。判り易く論理的な文章であることと、それが信用できるか否かつうのはぜんぜん関係ないなあ、、、とつくづく思った次第です、いい意味で。